今日はロンドンで私が一番好きだった教会の話です。
イギリス、ロンドンには多くの教会があります。
ロンドンの教会の多くは観光目的で無料で入場できるので私も数多くの教会を訪れたのですが、その中で私の一番好きな教会はサザーク大聖堂です。
「♪ロンドン橋渡ろ、渡ろ、渡ろ」の童謡で有名なロンドン橋を渡ってテムズ川を越えた南側にある多くの観光客で賑わうフードマーケットであるバラマーケットの近く、そこにサザーク大聖堂-Southwark Cathedraはあります。
伝統的なゴシック様式の美しいこちらの教会では、日によってミサや聖歌隊の練習が行われています。
入場は無料ですが、教会内の写真を撮りたい場合は受付に申し出て2ポンド払う必要があります。
この教会には看板猫がいました。
ドアの近くにいた野良猫だからDoorkins Magnificat-素晴らしき猫ドーキンスちゃんと名付けられたこの雌猫は、厳かなサザーク大聖堂を自由に歩き回り時にはクッションの上で昼寝をし、教会職員が置いてくれたご飯を食べ気ままに生活していました。
ミサや聖歌隊の練習中など人が多い時はどこかに姿を隠してしまい、観光客があらかた去り静かになるとようやく現れるその猫は知る人ぞ知る教会のアイドルでした。
かくいう私もドーキンスちゃんに会えたのは帰国する前日、最後の機会だから一番好きな場所に行こうと訪れた時のことであり、その日も実は昼食を挟んで朝と昼行った2回目のことでありました。
すっかり教会のあるじであるドーキンスちゃんは、「やっと会えた!」と大興奮する私を含めた観光客をまるで邪魔だなあとでも言わんばかりに邪険にし、威嚇し、立ち入り禁止ロープの内側へ「ここまでおいで」と言わんばかりに去って行きました。
とても可愛かったです。
サザーク大聖堂のお土産ショップには絵本をはじめとしたドーキンスちゃんグッズがそれはもうたくさん並んでおり、彼女がいかにこの教会を支えているかを伺えるのでした。
Doorkins the Cathedral Cat (English Edition)そんなドーキンスちゃんに皆さんも是非会いに行って下さいとこの記事を締めたかったのですが、なんと2020年9月30日に亡くなってしまったそうです…。
会うためにサザーク大聖堂へ通い、もちろんグッズも買っていた身としては大変残念でなりません。
愛らしい彼女の姿と彼女がたくさんの人に愛された様は、今でもツイッターの公式アカウントで見られます。
それでは。
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