今日はイギリス人に「5分待って」と言われた時に果たして実際には何分待つことになるでしょうか、という話です。
結論から言うと30分から1時間は覚悟しておいてください。
「5分待って」が本当に5分で済むなんてことはほとんどありえません!
イギリスは電車も比較的時間通りに来るし、友人間の時間の待ち合わせなどもそこまでルーズではない国です。
なので「5分待って」と言われたら我々日本人としては本当に、律儀に5分待てばいいと思ってしまうじゃないですか?
しかしどうやらイギリス人、この「5分待って」を「ちょっと(しばらく)待ってて」ぐらいのニュアンスで使っているようなのです。
イギリスのフラットと呼ばれるアパートは、入居者の他に大家さんも各部屋の鍵を持っています。
なにをそんな、別に普通のことでは?と思われるかもしれません。
問題なのはここからで、イギリスでは数ヶ月に一度程度大家さんや水質調査業者が訪問してきたり、工事中であれば工事業者などが訪問してくるのですが彼らは大家さんから各家庭の鍵を預かってやってきます。
つまり家人が誰もいなくても勝手に鍵を開けて用事を済まして去っていくのがイギリスの業者なのです。
セキュリティ的にどうなの?と思われるでしょうが、予め訪問日時の目安は伝えられているので勝手に家に入られるのが嫌であればその時間に自分も家にいるしかありません。
で、冒頭の「5分待って」の話に戻ります。
訪問したはいいけれど工具や部品が足りないなどの理由で業者が一度現場離れることはよくあります。
あとは昼食を済ましてくるからちょっと離席するよ、なんて場合もありました。
そんなとき決まって業者が言うのが「5分待ってて」です。
もちろん5分で部品を取りに行って帰ってくることや、昼食を食べてくることなんて不可能なんですよ。
だからもっと余裕を持った現実的な時間を教えてくれればいいのに「5分待って」しか教えてくれない。
律儀に5分待ってみて案の定戻って来ず、結局作業再開しに帰ってきたのは1時間後だったなんてことは本当によくありました。
また、訪問時間の目安が予め伝えられていると上に書きましたが、この時間を過ぎてもいっこうに誰も訪ねてこないということもありました。
あれ?と思っていると次の日などに「業者都合で後日に変更になりました」とメールで知らされます。
…そうなんだ、…出来ればもっと早くに教えて欲しかったな…、そうしたら買い物に出かけられたのに。
そう思いながら新しく設定された訪問予定日を改めてカレンダーにチェックする事になります。
というようにとにかく私は不在時の家に勝手に入られるのが嫌だったのでなるべく業者訪問時には居合わせるようにしていました。
で、時間にルーズな業者に振り回されてその日の外出予定がしばしばおじゃんになったわけです。
別に気にしなければ勝手に鍵開けて入って作業して帰って貰えばいいと思います。
実際日中を留守にせざるを得ない家はそうしていますし。
私も気にせず外出してしまえば良かったのですが…、セキュリティの問題以外に気にすることがありまして。
彼らイギリス人はもちろん土足文化なので靴履いたまま入ってきてカーペットの上もずかずか土足のまま歩いて帰っていきます。
最近では欧米人でも家では靴を脱ぐことを習慣としている家は珍しくないにも関わずです。
私は日本人なのでイギリスでも当然玄関で靴を脱ぐ生活を続けていました。
なので靴を履いて歩かれたところを確認しておいて後になって掃除をしたかったのでできるだけ家に居合わせるようにしていたんですね。
たぶん言えば業者も靴脱いでくれそうな気がしますがめんどくさかったのと悪い気がしたので、そこまで要求したことはないです。
ちなみに「◯分待って!」で5分以外の時間を提示されたときも、基本的にそれ以上の時間を待つのを覚悟した方が良いです。
それでは。
図説 英国の住宅: 住まいに見るイギリス人のライフスタイル (ふくろうの本)
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