ソーイング・ビーオタクによるベイクオフ・ジャパン シーズン1 感想

ソーイング・ビーのはなし
ソーイング・ビーのはなし

今日はベイクオフ・ジャパン シーズン1をアマプラで一気見したのでその感想です。

ベイクオフ・ジャパンとは

ベイクオフ・ジャパンとはイギリスの大人気テレビ番組The Great British Bake Off略してGBBOの日本版です。

本家GBBO自体は現在シーズン1がNHKにて翻訳され放映中ですのでご覧の方も多いのではないでしょうか。

また私が感想を投稿しているソーイング・ビーはこのGBBOの姉妹番組にあたります。

GBBOや姉妹番組ソーイング・ビーについて紹介している記事はこちら

ソーイング・ビーのはなし
今日は私の推しテレビ番組、ソーイング・ビーの紹介です。NHKで毎週木曜日21:00からやっている番組ソーイング・ビー、面白いですよね!私もイギリスに住んでいた時、本放送を欠かさず見ていました!!ソー...

ベイクオフ・ジャパンはAmazon Prime Videoにて独占配信しており、最終回であるエピソード8まで公開済みですのでPrime会員であれば会員特典で無料で視聴可能です。

私も見ました!

とてもおもしろかったです!

たった3日で全部見てしまいいろいろと語りたくなったので、優勝者など直接のネタバレはなし、番組の構成や展開などのネタバレは若干ありで感想を語っていきたいと思います。

余談:私がイギリスで見たGBBO

ちなみに私のGBBOの視聴歴はソーイング・ビーほど多くないです。

BBCが放映権を手放した関係で現在GBBOは他局で放映されており、ソーイング・ビーと放送時間が若干被っていたんですよね…。

イギリスに住んでいた時に見たのは、

・2018のクリスマススペシャル(過去大会の優勝者たちが集まりクリスマスをテーマに戦う1回限りの特別番組)

・芸能人大会(参加者はアマチュアの素人さんではなく、料理自慢の芸能人たち)

・プロパティシエ大会(参加者はアマチュアベイカーではなく普段からパティシエとして働いているプロの2人1組、審査員もいつもと違ってガチガチの専門家で超辛口)

の3つです。

イギリスでも日本でも繰り返し見ているソーイング・ビーとは違い、GBBOに関しては英語字幕を追いながら英語音声を聞いて必死で見ていましたし、そもそもお菓子作りは全く詳しくないのでなんか間違ってたりしたらごめんなさい。

ベイクオフ・ジャパンの良かったところ

セットが本家GBBOそっくり

緑がどこまでも続く広い草原の上に建てられた真っ白で大きなテント、そこでベイクオフ・ジャパンは行われるのですがこの立地が本家GBBOにそっくりすぎてすごいです。

どこで撮影したのかは分かりませんが、日本にもこんなイギリスっぽいロケーションあるんだ!ってびっくりしました。

テントの中のキッチンブースも本家そっくりですし、ベイカー(=参加者)たちが横並びに座って審査員の話を聞くシーンなども「これこれこれ見たことある~~~~!!!」とめちゃくちゃテンション上がります。

司会者による謎寸劇もありますよ。

スタッフさんの本家GBBO愛をめちゃくちゃに感じました!

審査員が本家GBBOより優しい

本家GBBOの審査員は、たとえ一生懸命作ったものでも生焼けだったり焦げていたりすると一口も食べずに評価をして次に進むことが割とあります。

またプロパティシエ大会では審査員の人が本当に厳しくて、悪い評価のときには語尾にいつも”at all.”をつけて「全然駄目」と言いまくっていました。

これが私的に若干トラウマで、そんな厳しく言わなくても良いじゃん…?歯に衣着せたりとか…しないんですか…?イギリス人怖…、私がベイカーだったら泣いちゃう…と毎週思っていました。

一方ベイクオフ・ジャパンの審査員である鎧塚さんと石川さんは時に厳しい言葉で評価することもありますがそれは決してすべてを否定するような物言いではなく、何が悪いか理由を述べ次に繋げるための対策方法も教えてくれます。

生焼けでも焦げていても一応口に入れて味を評価してくれますし、何より食べ方がとても綺麗、おいしいものにはおいしい!エクセロン!とたくさん言ってくれるので審査の時間に恐怖を感じずに見ていられたのはとても良かったです。

ベイカー同士の仲が良く、みんな推せる

長い大会なので失敗したり上手く行かず泣いてしまうベイカーも出てくるのですが、それを別のベイカーが慰める光景ももちろんあります。

実はここが私が一番危惧していたところで、日本人同士の大会だし終始無言、殺伐な空気のまま終わったらどうしよう?と思っていたのですが全くの杞憂でした。

真剣勝負の場でありながらベイカー同士の仲が良く、時に励まし合いながらお互いを高めて行くのが本家GBBOから始まりソーイング・ビーなどへ繋がるこの大会の形式の良いところですよね。

ベイクオフ・ジャパンも和やかな雰囲気で進んでいくので全員を推したくなります。

ベイカーの中にはツイッターアカウントやInstagramのアカウント、Youtubeチャンネルを持っている方も多く、番組外の活動も追いやすいです。

ちなみに私の推しはSatoruさんです。

自分にしかない民族性を武器にして戦うのを貫くさまを見ているととても元気が出たのと、ツイッターで「ベイクオフジャパン」の感想をつらつら呟いていたらいいねしてくれたからです。

なおツイッターで感想を呟く際は「ベイクオフ・ジャパン」と「ベイクオフジャパン」で表記ゆれがあるので注意です。

課題構成が本家GBBOと同じ

毎週の課題は3つあり、テーマにそったオリジナル菓子作り、書面のレシピだけを頼りに未知のお菓子を作るテクニカルチャレンジ、見た目も美しい一つの展示作品を作るショープレースの課題です。

この課題構成は本家GBBOと同じで、特に2つめのテクニカルチャレンジは非常に見ごたえがあります。

私はこのテクニカルチャレンジは漫画HUNTER×HUNTERの中で行われるハンター試験のスシ作るやつと同じだと思っていて、つまりめちゃくちゃな無理難題を課されます。

見たことも聞いたこともないお菓子を文章だけを頼りに作るだなんて、もし課題のお菓子について知っているベイカーがいればそれだけでかなり有利というのも、ハンゾーがスシを知っていてドヤ顔していたようにHUNTER×HUNTERと似ていると思う点の1つです。

制限時間がある中で知らないお菓子を作るというのはかなり難しくベイカーからするとたまったものではないと思うのですが、GBBOの課題と言えばこれ!なのでベイクオフ・ジャパンでも同じで嬉しかったです。

ベイクオフ・ジャパンの次シーズンがあったら直してほしいところ

ベイカーの容姿や見た目に対する言及はやめてほしい

ベイカーの中に未成年の男性がいたのですが、その人に対して司会者や審査員からの「〇〇くん若くてかわいい」というようなお菓子作りとは関係ないコメントが多くて嫌でした。

マッチョの男性ベイカーがお花飾りを作っていることに対して司会者が「失礼ですが見た目とギャップがありますね」みたいなことを言ったのもなんか嫌だしめっちゃ失礼だと思いました。

若いことや屈強な男性が繊細な飾りを作ることはおかしいことですか?

本家GBBOやソーイング・ビーをご覧の方はご存知だと思いますが、耳の聞こえない人・松葉杖をついている人・車いすの人・パートナーが同性の人などマイノリティとされる人が参加者にいることは珍しいことではありません。

そんな人たちをさりげなく手助けこそすれ、わざわざ言及して特別扱いしないのが本家GBBOやソーイング・ビーの良いところだと私は思っています。

しかし今のままのベイクオフ・ジャパンや司会者ではそれは全く期待できないです。

もし今後のシーズンでマイノリティな人が出てきたら、この司会者さんたちはいちいちそれに言及して特別扱いしそうだな…と不安になりました。

ベイカーに基本的な作業工程の説明をさせないで欲しい

本家GBBOを見ていると、確かにベイカーが審査員や司会者とお喋りをしながら作業をする様子はよく見られます。

しかしこれ、お喋りが得意な欧米人だからできる芸当だと思います。

欧米では会話をしないこと=失礼なことだと考える文化があるので、食事会で偶然隣に座ったり、ワークショップで同じ会に参加したなどの場合お喋りは途切れることなく続くのが普通です。

なので必然欧米人はお喋りが得意ですし、初対面の人とあれやこれや話すことも苦ではありません。

しかし日本人は知っての通りシャイなので、なかなか同じようにはいきません。

最終回が近づくにつれてベイカーの喋りのぎこちなさはだいぶと減っていきましたが、喋りのプロでないベイカーにあまり多くの会話を求めるのは酷ではないかと思いました。

「今あなたはどんな特別なことをしているのか?」をベイカーに聞いて答えてもらうのは良いと思うのですが、皆が共通して行っている基礎的な作業の解説なんかは司会者によるナレーションで良いのではないでしょうか。

司会者は空気でいてほしい

司会者が奇抜なファッションをしたり、ちょっと変わった方法で残り時間を告げたりするのもGBBOあるあるではありますが、その一発芸に対する反応をいちいち作業で忙しいベイカーに求めないで欲しいと思いました。

厳しいコンペティションである以上空気を和らげるための司会者は必要ですが、その司会者がベイカーの作業の邪魔をしていては本末転倒です。

ソーイング・ビーのジョー・ライセットや本家GBBOのノエルのように、スベったり無視されたりするの上等で芸をしてその後は何事もなかったかのようにしれーっとしていて欲しいです。

キッチンの温度調整をしっかりして欲しい

日本と同じように四季があるイギリスですが、実際のところロンドンの緯度は北緯51.3度でありこれは北海道よりも北に位置します。

つまり夏はあるけどそんなに暑くも長くもなく、一方寒い冬は鬱になる程長く続くのがイギリスの気候なのです。

ベイクオフ・ジャパンでは第4話でチョコレートが課題となるのですが、セットが本家そっくりのテント造りであること・皆が一斉にオーブンを使ったこと・その日の気温などの事情が相まってチョコレート菓子を作るには適さないほどまでテント内の温度が上がってしまいます。

こうなっては本来作れるものも作れず、ほとんどのベイカーが満足いくものを作れませんでした。

セットの見た目を重視した結果参加者が実力を発揮できないのであれば、日本の気候に合わせてエアコンのガンガン効いた完全屋内でやった方が良いのではないかと思いました。

制限時間に余裕を持たせてほしい

全体的に制限時間がめちゃくちゃ短かったように感じます。

特にミスをしたわけでも、作り直しをしたわけでもないベイカーが「時間が足りない」と何度も言いながら生地を十分に冷ましたり発酵させたりする時間をとれないまま作業を進めざるを得ないのは見ていてとても悲しかったです。

時間が足りないことに対する攻略が、ベーシックな手法はとらず裏技的な方法を行うことだったのもなんだかな…って感じです。

制限時間の設定はどのように行われたのでしょうか?

作業工程を完全熟知したプロであればこの短い時間でもできるんだろうなとは思いますが…。

時間が足りず満足のいく出来まで持っていけないという状況は、初回からなんと最終回までずっと続きます。

ソーイング・ビーで毎週毎週、それこそ最終回まで参加者のほとんどが完成品を提出できないなんてことがあったらさすがにおかしいと思いますよね?

ベイクオフ・ジャパンはそれくらい時間が足りていない印象を毎回受けました。

時間が厳しい中で完成させられることが他者とは違う良い点として評価に繋がるのだとしても、せめて最終回最後の課題ぐらいは時間設定もゆるめにして、ベイカーが力を出し切った集大成とも言える壮大な作品を見たかったです。

などといろいろ本家GBBOと比較して語ってしまいましたが、面白くて夢中になって見たのは事実ですし今後のシーズンも制作されるならばとても楽しみです!

それでは。

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