今日ははるばるルーマニアまでドラキュラ城を見に行った話です。
アニメ「吸血鬼すぐ死ぬ」が面白くて毎週見てます。
第1話 『退治人(ハンター)来たりて空を跳ぶ 前編』ほか2本来週で終わっちゃうって本当…?
今回は「吸血鬼すぐ死ぬ」11話でも出てきましたドラキュラが住むというルーマニアのトランシルヴァニア地方、にあるブラン城へ行ったときの話です。
2018年当時の日記をもとに記事を書いています。
コロナ以前ですしいろいろと現在は違う点もあるかもしれません、ご了承ください。
あとドラルク一族の住んでいたお城はフネドアラ城であって、ブラン城とは違うそうです。
ブラン城とはルーマニアのブラショフにある城のことで、ドラキュラ城として有名です。
といっても、ドラキュラの元ネタとされるブラド・ツェペシュはブラン城には住んでいなかったとか、ブラド公自体は民に慕われる良い領主だった(敵にはめちゃくちゃしたらしい)とか、トランシルヴァニア=ドラキュラのイメージ付けはアイルランド人作家のブラム・ストーカーが勝手にやったことだとか、トランシルヴァニアの人たちはドラキュラ伝説をあまり快く思っておらず渋々観光産業に協力しているだとか、まあそのいろいろあるのですがその辺は置いておきます。
イギリスからルーマニアへ
イギリス、ルートン空港から飛行機でルーマニアのアンリ・コアンダ空港へは3時間弱のフライトで到着します。
3時間のフライトというのは他のヨーロッパの国と比べるとずいぶん長い方で、例えばオランダなんかは1時間かからず着く(比喩ではなく離陸ランプが消えたと思ったらすぐ着陸準備でランプがつく)ので、あー東ヨーロッパまではるばる来たなあという気持ちになります。
時差は2時間。
空港から首都ブカレストまではバスが通っています。
野良タクシーもありますがおすすめしません。
というのもルーマニア、治安が良い国では決してありません。
過去日本人女子大生が犠牲になる悲しい事件もありましたし、はっきり言って私が最もアジア人差別をされたと感じた場所はルーマニアです。(次点はアイルランドの田舎の方です)
主人と2人で行動していても、指をさされる、じろじろ見られる、クスクス笑われる…などはまだ良い方で、直接侮辱の言葉を浴びせかけられるところまで経験しました。
私このアジア人差別がちょっとトラウマになっていまして…。
アニメ効果で旅行の計画を立てる方もいるかもしれませんが、バスや電車などの公共交通機関が動いてない時間に行動することやそもそも女性だけでルーマニア旅行はやめておくべきと思います。
もちろん嫌な思い出だけでなく、ご飯がおいしかったとか念願のブラン城見られたとか物価がめちゃくちゃ安かったとかルーマニア産高級化粧品であるジェロビタールが安く買えたとか良いこともいっぱいあります。
そもそもなぜルーマニアへ行きたかったかと言うと、私が学生時代に好きだったヴィジュアル系バンド、MALICE MIZER(マリスミゼル)がもうそのまんま「Transylvania」という曲を出していたからです。
Voyageおそらくこの歌の元ネタとされる映画「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」もめちゃくちゃ好きで、そこから吸血鬼ものにドはまりしていろんな映画を見まくったりゴスロリファッションを着たりそんな青春でした。
インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア [DVD]イギリスに住んでいたので、そんな青春時代の「いつかヨーロッパのルーマニアへ行ってみたい!」という思いを昇華させる良い機会だったんですね。
日本からだとルーマニア直通便がないため乗り継ぎ込み15時間かかるそうですし、この機会を逃したらこの先一生ルーマニアに行くことなんてない気がする!だから行こう!と思い立ったわけです。
ブカレストからブラショフへ
さて閑話休題、ブラン城の話に戻ります。
到着した日はそのままブカレストのホテルに泊まり、翌日は朝6時に起きましてブカレストの中央駅ガラデノルドへ地下鉄で向かいます。
ブラン城の最寄りのブラショフ駅までの電車のチケットはガラデノルド駅の券売機でも買えますが直前に買ったため自由席で、つまり座る席がありませんでした。
行ったのが冬のちょうどスキーシーズンだったのもあって、リゾートのある駅を超えるまでは電車も結構混んでいたんですね。
指定席であっても誰も座っていなければ座ってよいのがヨーロッパの常識ですが、座る席がなければ立っているか地べたに座り込むしかありません。
チケットはあらかじめネットでも買えるようなので、行く日にちと時間が決まっているなら先に買っておくほうが無難でしょう。
所要時間は2時間35分、運賃は1人片道48ルーマニアレイ(1250円)ほどでした。
ブラショフからブラン城へ
ブラショフ駅からはautogara 2(バス停2番)までトラムで移動し、ブラン城行きのバスを待ちます。
この辺にはタクシーもいっぱいいて、バスだと時間かかるから乗りなよ!安くするよ!とめちゃくちゃセールスされたのですが、「いや時間あるし、普通にバス待つからいいです」と断りました。
乗り継ぎに40分待ったとしても、タクシーはなんかやっぱり怖いです。
他の観光ブログなんかを見ているとブカレストの野良タクシー程ぼったくりではない、むしろ良心的だったりもするそうなのですがバスがあるならバスの方が良いです。
それに待ち時間に主人が同じくブラン城行きバスを待つドイツ人と仲良くなっていたり道中の停車駅で新たな観光地を発見したりもしたので、時間をかけてゆっくり目的地に直行しないのも旅行の楽しみなのです。
ブラン城にて
そんなわけでやっとブラン城ふもとへつきました、時刻は昼前。
ブラン城の入城チケット売り場は坂の下にあります。
城の入口で買えるものと思って行くと追い返されますので注意です。
ルーマニアの主要な観光地であるブラン城ですが国の所有物ではなく個人の所有物であり、さらに所有者の高齢化にともない買い手を募集しているなんて事情もありまして中は普通のお城の展示という感じです。
ルートに沿って城内を歩き回ることもできますし備品の展示やもちろんドラキュラ伝説の紹介、お土産屋もあり一通りの施設はそろっていますが全体的になんというか簡素でちょっとがっかりするかもしれません。
まあでも憧れの場所へこれたという気持ちと、たくさん写真を撮れたので私は満足です。
ブラン城のふもとにはお土産屋や食品のマーケットがあります。
ドラキュラ伝説を不服と思っている…割にはドラキュラグッズが多数並んでいます。
城よりもこちらの売店の方がドラキュラ感を感じられると思います。
ご飯屋もありますし、お腹が空いたらちょっと一息お店に入ってルーマニア特有のお花の紅茶チャイ‐Ceaiにルーマニアの人がそうするみたいにはちみつをたっぷり入れて飲むのがおすすめです。
ここブラショフにはブラン城の他にもルシュノフ要塞という観光地がありますので、時間があればそちらに寄るのもよいかもしれません。
その後は今度はちゃんと指定席をとれた電車でその日のうちにブカレストへ帰りました。
ブカレストからブラショフへは日帰りが可能です。
翌日には独裁政権時代の遺物とも言える国民の館や、通称「ポテト」と呼ばれるルーマニア革命のモニュメントなどブカレスト観光をしました。
その時の話や、帰国直後に寒気がしてその後1週間ほどインフルエンザでぶっ倒れた話は別の機会にします。
それでは。
吸血鬼ドラキュラ (角川文庫)
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