今日はロンドンで見つけたバンクシーの絵の話です。
バンクシーとはイギリスを拠点に活動する正体不明のアーティストです。
技法はスプレーを使ったステンシルで、予め用意しておいたステンシルシートを使うことで素早く犯行?を行うことが可能なそうです。
作品のほとんどはキャンバスではなく街中の壁や道に描かれ、このようなストリートアートのことを英語ではgraffitii-グラフィティと呼びます。
バンクシーの作品は風刺や社会批判を表現しているものが多いとされています。
自分の絵画に予めシュレッダーを仕込んでおき、オークションの最中にずたずたに裁断するなどの事件が起きたのも記憶に新しいですね。
そんなバンクシーですがイギリスを拠点としているのもあり、ロンドンでバンクシーのアートを見つけるのは難しくないとされています。
されています、と伝聞表記なのは私が見つけられたのが1点だけだからです。
バンクシーマップなるサイトを作っている有志がいたのでそれを基にロンドンを探してみはしたのですが、かつてはそこにあったのでしょうがもう消されてしまってなくなってしまっているものがほとんどでした。
それもそのはずバンクシーのアートは勝手に人の家や壁に落書きしたストリートアートなので、行政や所有者、あるいは別のアーティストによって消されたり上書きされてしまうんですね。
この別のアーティストによる上書きと言うのんが曲者で、ストリートアートのアーティストの中には「あのバンクシーの絵の上からおれさまが書いてやったぜ」という理由で上書きする人もいるのだとか。
なのできれいなままのバンクシーの絵は見つけられたらかなりラッキーだと思います。
さて私が見つけたバンクシーのアートはこちらです。
バンクシーの作品としてよく見られる「少女と風船」に見えますが、よく見ると風船はドローンに捕まっていますし少女が持っているのもドローンのコントローラーです。
なにを表現しているんでしょうか?
風船よりドローンの方がもっと高く飛ばせますわ、とか?
ちなみによくよく見ると、赤い風船の上に雑な顔の落書きがあります。
作風的にもバンクシーが描いたものとは思えないので、別のストリートアーティストによる上書きの一種なのでしょうね。
そんなバンクシーの絵、2か月後にはこうなってました。
消されてます!
うっすら残る跡がここにバンクシーのアートがあったことを感じさせるのみです。
いくらバンクシー作と言えど無許可の路上アートなのでそんなにありがたかるものでもないし…と思っていましたが、いざ消されてしまうと結構悲しかったです。
それでは。
Casa BRUTUS特別編集 バンクシーとは誰か?【完全版】 (マガジンハウスムック Casa BRUTUS特別編集)
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