今日はソーイング・ビーSeason2の第5話の感想です。
前回はこちら。
ソーイング・ビー(字幕版)はAmazon Prime VideoのPrime会員特典で視聴可能です。
6人になり折り返しを迎えたソーイング・ビー、今回のテーマは「トリッキーファブリック」です。
型紙の課題
ナイロンを使ってアノラックを作ります。
アノラックとは寒冷地で着るフード付きのアウターのことです。
ナイロン生地はビニール生地と言いかえても良いかもしれません。
防水性がウリですがそのため普段要求されない扱いの注意点があります。
まずまちばりを刺せません、穴が開いてしまうからです。
多数の糸から織られてできている普通の布であればまちばりの穴も糸を慣らすことで消えますが、ビニールではそうはいきませんよね。
なので縫い代など出来上がりに影響のない位置にまちばりを打つか、クリップやテープなどを代わりに使います。
次にアイロンが簡単にはかけられません。
化学繊維なので高温でアイロンをかけると溶けてしまうからです。
アイロンをかけずに仕上げるか、生地が溶けないような温度でアイロンをかけます。
袖の付き方はラグランスリーブです。
ラグランスリーブとは、首回りから斜めにつく袖のことです。
肩口が存在しないので肩回りが動きやすく仕上がります。
今回はいつものように「中表」ではなく「外表」で縫い合わせ、縫い代は防水のためテープで処理します。
このテープを圧着するためのアイロンの温度に参加者が皆苦戦しています。
先述したように温度が高すぎると布が溶けますし、低すぎても接着剤が溶けないからですね。
ちなみにですが海外製のアイロンは日本のアイロンよりも温度設定がかなり高めだと思います。
日本のアイロンと同じような感覚で使って、生地を溶かしたことが何度もあるので…。
ミシンの押さえも特別なものが必要です。
いつも使っている金属の押さえではナイロン生地が滑ってしまうので、ウォーキングフットという布の上からも布送りをしてくれるもの使っています。
生地がいつもと違うだけで、特別な道具や手法が盛りだくさんですね。
かつてのレインウェアはガス灯の廃棄物を使って防水加工を施していたらしいです。
ロンドンといえばガス灯と共に歩んできた歴史は欠かせませんね。
シャーロックホームズの時代ではガス灯が裕福さの証であり、そのため出る排気は社会問題の一つでもありました。
ニット素材であるため伸びるリブを、伸びないナイロン生地に縫い合わせるのも一苦労です。
時間がなくステッチまで至らなかった参加者が多いですが、ナイロンのようなハリのある生地のふくらみを押さえるにはステッチは必要不可欠です。
最下位はリンダ、未完成な点が多かったです。
1位はタマラ。
パトリックの「僕も着たい」発言が出た時点で1位は決定したようなものでしたね。
リメイクの課題
白い無地のトップスをレザーを使ってすてきに変身させるのが課題です。
カラフルな革を使ってリメイクだなんてウエスタンっぽい衣装以外にまったくアイデアが浮かびませんが、参加者はどんどん縫い進めているのですごいなあと思います。
3つある課題のうち、何も思いつかなかったら本当にどうにもならないのがリメイクの課題だと思うので…。
リンダやチネロのように端処理の必要ない革で花のコサージュを作るのは良いアイデアですね!
私も真似してみたいです。
最下位はデビッド、雑な印象が目立つ作品になってしまいました。
1位はリンダ。
レザーのコサージュが素敵でしたし、完璧ですてきな変身でした!
最後の課題
2人組で採寸を行いベルベットを使い自分用のズボンを作ります。
なのでいつもいるモデルが今回はいません。
モデルは参加者の話し相手になっていることもあるので、いないと少し寂しい感じがしますね。
ベルベットとは起毛素材の光沢のある布です。
生地の向きによって「けば」という起毛の方向が決まるため、洋服全体を通して光沢の向きを揃える必要があります。
けばが上向きならば光沢が多くゴージャスな印象になり、下向きならば光を吸収するような暗い印象になります。
デビッドは「ベルべットのズボンなんて今時誰が履く?」と言っていますが、私はベルベットのズボン好きですよ、暖かいし。
チネロもベルベット好きだそうです、すごい分かる、好きそう。
縫う際の注意点としては、起毛の分だけ生地が厚いという点があります。
この厚みがやっかいで、2枚重ねたときに生地がずれやすいんですよね。
自分が履いたズボンのフィッティングや細かい調整は自分ではできないため、パートナーに見てもらいながら協力しながら進めていくことになります。
今Seasonも5回目となり、参加者同士に信頼関係があるからこそできる課題ですね。
チネロはペプラムという円形のフリルの形をつけます。
ペプラム用の生地はチネロが首に巻いているスカーフと同じものですね!
タマラもそうですがこの後自分がズボンを着用して審査に臨むことを見越して、共布のアクセントを上半身に持って来ているのはすごくおしゃれだと思います。
ジェニーは予定にないウエストバンドの芯地についてパトリックに指摘され、そこに気をとられた結果ウエストバンドの付け方を間違えてしまいました。
リンダも慰めていますが、悔しさに負けずに頑張って完成させてほしい!
結果発表
優秀作品はタマラのアノラックです。
さすが「パトリックも着たい」は伊達じゃないですね。
優秀作品に3つ目の課題以外の作品が選ばれると、よほどその作品が優れていたんだろうなということが伺えます。
脱落者は…ジェニーでした。
難しい薄めのベルべットを使ったゆえにズボンを完成まで持っていけませんでした。
次回は準々決勝です。
なにやら古いミシンを使っていますね。
次回も楽しみです。
次回はこちら。
それでは。
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