今日はロンドンで裁ちばさみを研いでもらった時の話です。
私がずっと使っている裁ちばさみは小学生の時に母に買ってもらったものです。
小学校の何年生かで裁縫セットをカタログから選んで買うじゃないですか?
その時に自分の好きなアニマル柄を選んだのですが、裁ちばさみに関しては母的にこだわりがあったらしく付属の持ち手がプラスチックの裁ちばさみがいつの間にか持ち手まで金属製のこの裁ちばさみに入れ替えられてました。
確かに裁ちばさみは布を切るための道具なので、重くてしっかりしている方が良いんですよね。
今となってはそう理解できますが、当時の私からすると周りの子と自分だけ違うハサミだし重いしでちょっと嫌だった思い出があります。
しかしそんな金属製の裁ちばさみ、いまだに現役です。
そう思うと当時の母に少し感謝ですね。
さてこの金属製裁ちばさみですが、ロンドンに住んでいた時に少し悩みがありました。
それは切れ味が悪くなってきていたことです。
そろそろ研がなきゃいけないんだろうけど、手元に道具もないし…。
なのでロンドンでハサミを研いでくれる店を調べたら、ちゃんとありました。
その名もJapanese Knife Companyです。
どうやら日本製の刃物は切れ味が良いとロンドンでも話題らしく、日本製の刃物を売る店もありますし、当然研いでくれる店もあるわけです。
料理人や、理容師さんがよく包丁やハサミを持って来るそうですよ。
値段は研ぐ長さによって変わり、1インチあたり1ポンドです。
1インチは2.54センチメートルです。
私もここへ裁ちばさみを布でくるんで持っていきました。
ハサミを研ぐは英語で”sharpen scissors”なので”Could you sharpen my scissors?”とでも言った気がします。
店員さんに「何を切るためのハサミ?」と聞かれたので「Cloths.(布です)」と答え、「2週間後に取りに来てね」と伝票を渡されました。
2週間後に再び行くと、研ぎ終わったハサミを手渡されるので清算します。
6ポンドでした。
持ち帰ったハサミは今までのナマクラっぷりが嘘だったかのように切れ味を取り戻していました。
良かった良かった。
しかし刃の根本の方は研いでいなさそうなのと値段から察するに、どうやらこのまま研いだのだと思われます。
つまりネジを外してハサミを分解してはいないということです。
日本でちゃんとした研ぎ師さんにハサミを出すと、ネジを外してハサミを2つに分解してから研いでくれるので一番力のかかる根本までしっかりピカピカになるそうです。
…まあロンドンという地で、たった6ポンドで研いでもらえたんですからね、良しとしましょう。
イギリス人に、日本の職人の技を求めてはいけないです、うん。
みなさんももしロンドンで刃物の切れ味に悩んだら是非行ってみてください。
それでは。
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