今日はロンドンの背広屋についての話です。
まずはソーイング・ビーがしばらくお休みなので、ソーイング・ビーの審査員パトリック・グラントにまつわる小話でも。
パトリック・グラントとはイギリス・エディンバラ出身の紳士服デザイナー兼経営者であり、彼がデザイナーを務めるブランド「E.TAUTZ(イートウツ)」は1867年から存在する超老舗の紳士服テーラーです。
そんなパトリック・グラントがファッションを仕事とすることになったきっかけは、サビルローの老舗ファッションブランド「Norton & Sons(ノートン&サンズ)」を立て直すため買収したことにあると言います。
Savile Row‐サビルローとはロンドン中心部にある通りの名前であり、高級紳士服店が集中していることで有名です。
サビルロー、聞き馴染みのない単語かもしれませんが何回か口に出して言ってみるともしかしたら気づくことがあるかもしれません。
サビルロー、サェビルロー、セビルロー、セビロー、背広。
そう、このサビルローですが一説によると「背広」の語源らしいのです。
実際に私もサビルローへ行ってみたのですが「へーここが」と思いはしたものの、あまりに普通の道すぎて写真を撮っていませんでした。
フルオーダーするような高級紳士服には縁がないもので…、道の写真を撮っていなかったことを今になって後悔するとは。
イギリスにはサビルローの高級紳士服店以外にも、セミオーダーで背広を作れる大衆向け紳士服ブランド「T・M・LEWIN(ティーエムレウィン)」や「Moss Bros.(モスブロス)」なんかがあります。
イギリス人からするとこれら2つのブランドは日本でいう洋服の青山やスーツのAOKI的な存在らしく、「スーツオーダーしたぜ」言うと「もっと良いところでやんなよ」と返されたそうですが、手ごろなお値段でイギリス式オーダースーツを試すにはもってこいです。
クラシックなブリティッシュスタイルの背広は右ポケットが2つ上下に連なっており、オーダーの際にはベーシックなスタイルはもちろんクラシックなブリティッシュスタイルも選択可能です。
またボクシングデイセールやサマーセールなど安売りの機会も多いので、ネクタイやサイズが合えばYシャツ、スラックスなどが狙い目です。
スラックスなどを買った際は、盗難防止用タグを取り外してもらうことをお忘れなく。
イギリス人、結構テキトーなところがあるのでたまーに外し忘れたまま袋詰めされることがあります。
後日店舗まで盗難防止タグを外してもらいに行ったら、なんとレシートを見せるよう言われました。
店員さん側のミスなのに、私が盗難したと疑われている…?
幸いレシートはメールで送られてくるタイプだったので捨てた心配もなく、その場であたふたしながら提示したら納得してくれました。
それでは。
[イートウツ]【E.TAUTZ/イートウツ】ロングスリーブ コットンジャージーポロシャツ フリー ネイビー
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